確定申告を終え、納めなければならない税金の額に気落ちしたり、何だかやるせない思いを感じたりしている声がいろいろな業界で聞かれます。

頑張って稼いだのだから、できれば税金を少なく、自由に使えるお金を多くしたいですよね。キャバ嬢さんたち水商売の世界でも、それは変わりませんよね。

今回は、キャバ嬢さんたちのお財布につながる税金のお話し、『水商売だからこそ知っておきたい節税方法』をお話しします。

お金をたくさん稼ぐと、どんどん税金が高くなる

芸能人やプロスポーツ選手、売れっ子漫画家などが、テレビに出て「いっぱい稼いでも税金でごっそり持って行かれる!」など、冗談交じりに話しているのを聞いたことはありませんか?

冗談交じりに話していますが、確かに所得税では累進課税が採用されています。

例えば、課税される所得金額が250万の場合税率は10%です。
500万の場合の税率は20%
1000万の場合の税率は33%
2000万の場合の税率は40%
4000万以上では一律で45%と高い税率になります。

このように年収が高くなり所得も上がれば、支払わなければならない税金もより多くなっていくと言えるでしょう。

水商売、キャバ嬢さんにおすすめの節税方法は?

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お仕事で頑張って手に入れたお金なら、なるべく手元に残したいと思うのは当然のことですよね。

先ほど紹介した、納めるべき税金の額を決める税率を変えるたりことはできませんが、少しでも税金を抑えるための工夫はできるようですよ。以下の内容を参考にしてみてくださいね。

確定申告をする

キャバクラで働いているキャバ嬢さんの中には、「キャバクラで働いているのがばれたくない」とか「報酬から税金が引かれているから確定申告しない」などいろいろな考えから、確定申告を行っていない人もいるようです。

お店からもらう報酬の明細を見てみると、おそらく「源泉徴収」という形で税金が引かれていると思います。この源泉徴収は、お店がキャバ嬢さんの所得税にあたるであろう金額を前もって納めているものです。

けれども、この源泉徴収は、キャバ嬢さんそれぞれの事情に合わせたものではないため、本来納めるべき税金の額よりも多く引かれてしまっている場合もあるんですよ。

そのため、税金が引かれ過ぎているキャバ嬢さんが確定申告を行うと、多く支払われ過ぎていた所得税が還付金という形で取り戻すことができますよ。

また、確定申告を行うべき収入のある人が確定申告をせずにいると、申告を怠ったという理由で「無申告加算税」や「延滞税」など、本来払うべきであった税額よりも多い金額の税金を払わなければならなくなります。

余分な税金を払わなくて済むためにも、まずは確定申告を行いましょうね。

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経費を上手に使う

確定申告をするうえでなるべく税金を抑えるには、経費を上手に使うことです。

ここで最初に知っておきたいのは、税金に関する収入と所得の違い。所得税は収入の全額ではなく、収入から経費や各種控除を引いて残った額(所得)に対して課せられます。

ですから、同じ金額の収入でも、経費を計上している人の所得税は、経費を一切計上していない人の所得税に比べると少ない金額で済むのです。

キャバ嬢さんは会社に勤める会社員と違い、個人で仕事を行っている個人事業主になりますので、仕事に必要な物や仕事に必要な事柄に使ったお金を経費として計上できます。

経費にも上限がありますので、使ったお金すべてが経費に計上できるわけではありませんが、経費として計上できるものは多くあります。

お店で着るドレス代やヘアセット代、化粧品代・仕事用の携帯代・名刺代などはもちろん、お客様との話題に役立つように買った本やホワイトデーのお返しに買ったものなども経費として計上できますよ。

お仕事にかかわるものの買い物や支払いをした場合、買ったもののメモと領収書(またはレシートやクレジットカードの控え)をきちんと保管しておきましょうね。

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ふるさと納税を利用する

自治体に寄付をして、そのお礼に特産品などの返礼品をもらえる「ふるさと納税」を利用することでも節税ができます。寄付金の一部が所得税の還付金になったり、住民税の控除ができたりします。

ちょっとしたお買い物ができて、それが節税にもなるのですから、お得感もありますよね。

還付や控除される金額には上限があり、所得や扶養人数などによって人それぞれ異なるため、自分の上限をふるさと納税のサイトで、あらかじめ調べておくとよいですよ。

「ふるさと納税」利用後に届く「寄附金受領証明書」は、確定申告時に必要になりますのできちんと保管しておきましょう。

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開業届を出して、青色申告する

確定申告には、簡易な帳簿手でできる白色申告と、やや複雑な簿記が必要になる青色申告があります。

同世代のサラリーマンと変わらない収入があるようなら、確定申告の時期より前に「個人事業の開業届出書」と「所得税の青色申告承認申請書」を自分が住んでいる管轄の税務署に提出して、青色申告するのがおすすめ。

青色申告にすると、帳簿付けは複雑化しますが10万、55万、65万のいずれかの控除を得られ、より節税効果を得られます。

また、個人事業主が加入できる退職金制度「小規模共済」へ加入でき、確定申告の際にはこの月々の掛け金も全額が課税対象所得から控除できるので、節税効果大と言えますよ。

法人化する

さらに収入が多くなり課税所得が500万を超えるほどになったら、法人化を検討してもよいでしょう。所得税は収入が上がるほど税率も高くなり上限は45%にもなりますが、法人税の上限は23.2%であり、法人化する方が税金を軽くできる可能性がありますよ。

青色申告や法人化するほどであれば、報酬はかかりますが税理士に相談する方が、得られる利益の方は大きいかもしれませんよ。

段階に合わせて自分に合った節税対策を

税金を納めるのは世の中のため、ひいては自分のためにもなりますので、税金を抑えることが良いというわけではありませんが、仕事にかかわる経費を差し引きながら、正しい所得に対して税金を計算することは必要なことですよね。

ふるさと納税は、寄付金の使い道も選べるようなので、自分が望む方法で社会の役に立ちながら、自分の節税もできる良い方法と言えますよね。

キャバ嬢さんによって年収にも個人差があるでしょうから、自分に合った方法で節税対策をしてみてください。