キャバクラのお給料は、時給をもとに計算されることが多いのですが、お店ごとに給与システムが異なるので、ちょっとわかりにくいという声がきかれることも。
そこで今回は、キャバクラでお仕事するにあたり注意しておきたい給与システム『分配制』について詳しくご紹介します。
分配制とは？
お仕事を続ける大きなモチベーションにもなるお給料。そのため、自分が働きたいお店がどのような給与システムなのかをきちんと調べておくのは大事でしょう。時給ベースのお給料をもらえるキャバクラで働く際、最初に理解しておきたいのは『時給制』と『分配制』という給与システムがあることです。
キャバ嬢さん向けの求人情報などでよく見かける「ポイントスライド制」や「売上スライド制」なども、給与システムの中では『時給制』に含まれます。
では、『時給制』と『分配制』には一体どのような違いがあるのでしょうか。
『時給制』と『分配制』は、いずれも基本給とも言える時給×勤務時間をベースにお給料を計算するのですが、最も大きな違いは減給があるかどうかです。
時給制では、「時給×勤務時間」、または「時給×勤務時間+同伴などの各種バック」という形式のお給料となり、基本給とも言える「時給×勤務時間」の金額から減給されることはありません。
働いた時間分はもらえますので安心ですし、頑張った分もバックでプラスされていくのは嬉しいですよね。
分配制では、「時給×勤務時間」に対する、キャストの売上金額が重要視されるシステムです。「時給×勤務時間」を予算と捉えて、売上達成率に応じて給料が増減します。
ちなみに、売上達成率はこのような式で計算できます。
達成率＝キャストの売上金額÷(時給×勤務時間)×100
売上金額が少なく達成率が100％未満である場合は赤字キャストと呼ばれ減給の対象になります。「時給×勤務時間」から、お店が定めている割合で減給されるほか各種バックももらえません。
売上金額の方が多く達成率が100％未満である場合は、黒字キャストということで「時給×勤務時間」に加え同伴など各種バックや売上達成バックなどが支給されます。
分配制という給与システムは、時給5000円以上の高級キャバクラなどで採用されていることが多く、高時給で稼げる一方でマイナスも発生する、シビアなシステムと言えますね。
時給制と分配制、どちらがお得？
やはりマイナスになることがない時給制の方が、リスクがなくてお得なのでしょうか。
では、ここでもう一度それぞれの給与システムの特徴を見直してみましょう。
・ポイントスライド制 (時給制)
指名や同伴、延長などを多く取れる顧客数の多いキャバ嬢さんに有利で、ポイントを集めやすいので初心者にも向いている。売上はあまり重視されないため、高売上を取れても評価(時給アップ)につながりにくいでしょう。
・売上スライド制 (時給制)
売上金額により時給も上がるため、客単価を上げるスキルがある経験者に有利な給与制度です。客単価が低い細客を多く抱えている場合、かなりの客数をこなす必要がありますが、客数が少なくても太客があれば大きく収入を上げられ、ポイントスライド制よりも大きく稼げます。
・分配制
いわゆるナンバー常連のキャバ嬢さんのように、顧客が多くかつ客単価も高い客層を抱えている経験者に有利です。時給制よりも大きく稼ぎたいと考えている人に向いています。高時給が多いため、大きな売り上げがついていれば収入も大きい反面、減給のリスクがついて回るので注意が必要です。
このようにそれぞれの特徴を比較してみると、一概にどの給与システムがお得とは言い難いことがうかがえますね。
最も効率よく収入につなげるには、自分の強みであるポイントがお店の評価対象と上手くマッチングすることも重要なようです。
働き始める際には、給与体制をきちんと確認して、働き始めた後は、自分のキャリアに合わせて給与体制の見直しをお店と交渉していっても良さそうですね。
分配制のメリットを押さえよう
ここでは、キャバ嬢さんが分配制で働く場合どのようなメリットがあるのか確認しておきましょう。・顧客を抱え、売上の実績を持っているキャバ嬢さんにとっては稼ぎやすい
・高時給の給料だけでなく、同伴などのバックや売上還元など+αでも稼ぐことができる
・売上には上限がないので、大きな収入アップを目指せる
・細かいポイントなどの計算と比べ、実績がわかりやすいので数値管理しやすい
顧客作りと売上の実績を残してきたキャバ嬢さんにとって、分配制への切り替えはキャリアを継続し、さらなるステップアップを図ることにつながるのではないでしょうか。
きちんと知っておきたい分配制のデメリット
キャバ嬢さんが分配制のお店で働く際のデメリットには、・初心者キャバ嬢さんのように本指名を取れる数が少ない場合は稼ぎにくい
・予算に達しなかった場合にお給料が減給されてしまう
・売上を気にしながら働かなければならない
などが挙げられます。
けれども、逆の見方をするならば、売上金額を常に優先できれば良いということでもあります。
一度に大きな金額を払ってくれる太客がいたり、指名してくれる顧客を多く抱えていたりするキャバ嬢さんなら、時給×勤務時間で固定するよりも、分配制にシフトして働く方が稼げるようになる可能性が十分にあると言えるでしょう。
お給料の相談にも乗ってもらえます
『分配制』は高時給で大きな収入を得ることもできますが、経験者向きの一面もあるため、売上の達成率次第では思うような金額をもらえないことも起こり得ます。
キャバクラのお店によっては、複数の給与システムを用意していて、キャストに合うものを選ばせてくれるところもあるようです。
自分の希望をきちんと伝え、お互い納得のいく給与体制を選びたいですね。