今回は、キャバクラで働いた際の確定申告についてご説明いたします。
キャバクラやクラブで働く女の子は、「確定申告がよくわからない」「お店で10%引かれているから、申告しなくて良い」などと考えてしまい、確定申告をしていない人も見受けられます。
一般的に会社では、年末調整で社内の経理が税金を計算してくれて、確定申告の大部分を会社が代わりに報告します。そのため、基本的に会社員には不要の作業です。
しかし、個人事業主(フリーランス含む)などのキャストさんは、確定申告が必要です。
確定申告とは、税金の納税額を確定する手続きのことです。
1年間の収入や経費などを計算し、その人が払う税金はいくらなのかを確定させます。または申告内容によっては、税金を返してもらうことができます。
原則として、確定申告書を提出する税務署は、その年の1月1日に住民票のある住所を管轄する税務署となります。住民票に記載されている住所と現在の住所が違う場合には、申告先変更の手続きをしましょう。
また申告会場では混雑することが多いため、パソコンやスマホからe-Taxを利用して確定申告ができます。
計算方法は同じで、提出書類が不要であったり、期限内であれば24時間提出可能であったり、紙で確定申告する場合よりもさまざまなメリットがあります。
1月1日から12月31日までの1年間に得た所得を計算し、源泉徴収された税金や経費などを計算し、所得を確定させていきます。
2023年の確定申告期限は、2023年2月16日(木)〜2023年3月15日(水)までです。なお、e-taxの場合は、1月上旬から申告可能となります。
確定申告には、給与所得の源泉徴収票、(経費として認められる)領収書やマイナンバーカードなどが必要です。
ヘアメイク代などは、接客に必要な範囲内で経費として認められます。ただし口紅やファンデーションなどのお化粧品やコスメ代に関しては、日常生活で使用できる分もあり、全額を経費にすることは難しいでしょう。
お店で着るドレスやコスプレ衣装は、経費として認められます。ただしコスメ代と同じく、普段着るような衣服に関しては経費としては認められません。
常連のお客さんにプレゼントを渡したり、外食をする場合など、使ったお金も経費にできます。また、自身のバースデーイベントのノベルティなども経費として認められるでしょう。
プライベートとは別に、お店用(お仕事用)の携帯を持っている方も多いと思います。この場合、仕事用の携帯料金についても経費になります。
プライベートと仕事用が同じ携帯の場合は、仕事で使っている分だけが経費として認められ、通常按分して計算されます。
お店への出勤、家に帰るためのタクシー代や電車代なども必要経費として認められます。
申告した内容をもとに、住民税等が決まりますが、その住民税を控除する方法があります。
ふるさと納税は、本来は住んでいる自治体に納めるはずの税金を、自身の好きな自治体に寄付することで、住民税や所得税を控除する仕組みです。
ふるさと納税を行えば、寄付金額に応じてお肉、フルーツ、お米などの全国各地の名産を返礼品として受け取ることができます。
またトイレットペーパーなどの日用品も人気であり、節約したい人や忙しくてあまり買い物に行けない人にも便利です。
複数の受け取り先に設定できるため、地元から離れて暮らしている人は、実家の両親に送るほか、お正月やお盆に帰省できない代わりに送っても良いでしょう。
寄付金の合計額上限は納税額によっても異なりますが、寄付金から2,000円を引いた金額が控除されます。そのため、お給料の高いキャストさんほど、ふるさと納税の活用はおすすめといえます。
確定申告は、「面倒」「確定申告がよくわからない」「税金を払わなきゃいけないから損をする」などとイメージをお持ちの方もいるかもしれません。
しかし、無申告の場合は延滞税などのペナルティが課せられますので、要注意です。
確定申告について詳しく知りたい場合は、お近くの税務署や税理士に相談してみてはいかがでしょうか。
中には、ナイトワークに強い税理士さんもいるため、不安な人は相談をしてみましょう。所得に応じたアドバイスがもらえるかもしれません。