新人キャバ嬢にとって、「場内指名」はお客様との距離を縮める絶好のチャンスです。

上手に活用すれば本指名につながり、収入アップが期待できます。しかし「どうすれば場内指名をもらえるの?」「アピールするタイミングがわからない……」と悩む方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、初心者でも実践しやすい場内指名を獲得するコツを解説します。

キャバクラの場内指名とは?

「場内指名」とは、フリーで入店したお客様が、気に入ったキャストをその場で指名する制度です。まずは、場内指名と本指名の違いを確認しましょう。

場内指名と本指名との違い

本指名と場内指名は、どちらもお客様が特定のキャストを選ぶ仕組みです。しかし、本指名は継続的、場内指名はその場限りの指名という違いがあります。

本指名は「そのお店で一番お気に入りのキャスト」を指し、来店時は基本的にそのキャストが接客します。長期的な関係を前提とするため、料金は場内指名より高めに設定されています。

一方の場内指名は、本指名のいないお客様向けの制度です。初来店時や、その日限りの接客を担当するキャストを選びたい場合に利用されます。また、本指名のキャストが不在の際に活用されるケースもあります。

場内指名にはどんなメリットがある?

場内指名にはどのようなメリットがあるのでしょうか。具体的なメリットを把握することで、より効果的な接客につなげられるでしょう。

本指名につながる可能性がある

場内指名の最大のメリットは、本指名につながりやすいことです。

場内指名されるということは、お客様があなたに何らかの魅力を感じている証拠。あなたへの関心をさらに高め、次回の来店につながる接客ができれば、継続的なお付き合いが期待できます。

丁寧な接客を重ね、来店のたびに場内指名をもらえる信頼関係を築ければ、本指名につながる可能性も高まります。キャバ嬢にとって場内指名は、本指名を獲得する大きなチャンスといえるでしょう。

インセンティブを得られる

場内指名を獲得すると、指名料分のインセンティブが給料に上乗せされます。つまり、場内指名を多く取るほど収入アップにつながるのです。

また、場内指名を入れたお客様はドリンクやフードを注文することが多いため、指名のインセンティブに加えてドリンクバックやフードバックも得やすくなります。ただし、インセンティブやバックシステムの詳細はお店によって異なるため、事前にしっかり確認しておくことが大切です。

お店からの評価が高まる

場内指名を多く獲得できるキャバ嬢は、お店にとって貴重な存在です。お客様を惹きつけ、売上に貢献できるキャストとして評価と信頼が高まります。

指名の多さが実力として認められれば、シフトの融通が利きやすくなったり、店舗施策やイベントに起用されたりする機会が増えるでしょう。

長期的に活躍し高収入を得るためには、お店と良好な関係を築くことが欠かせません。場内指名をきっかけにお店からの信頼とサポートを得て、自身の成長につなげていきましょう。

フリーのお客様に優先的につけてもらえる

場内指名を獲得しリピートにつなげられれば、長期的に売上に貢献できます。「期待の新人」や「稼げる人材」として評価され、お店側からの信頼も高まるでしょう。

その結果、貴重な戦力とみなされ、リピート客となる可能性がある「初回客」や「フリー客」への付け回しの優先度も上がります。こうしたお客様から本指名をもらえるかもしれないため、アピールの機会を得られるのは大きなメリットです。

場内指名を取るためのポイント

場内指名を獲得するには、どのような点に気をつければよいのでしょうか。お客様との信頼関係を深めながら、自然に場内指名へとつなげるコツをご紹介します。

来店したお客様に笑顔で対応

場内指名を獲得するうえで最も有効なのは、第一印象を良くすることです。

初対面で好印象を与えるために欠かせないのが「笑顔」。お客様が入店した瞬間から明るく迎えれば、「この子と話してみたい」と感じてもらいやすくなります。

さらに、笑顔に加えて身振りなどの非言語コミュニケーションを活用すると、会話への期待が高まり、心を開いてもらいやすくなるでしょう。

第一印象が良いほどお客様に興味を持ってもらえ、場内指名につながりやすくなります。

お客様を楽しませて打ち解ける

場内指名を獲得するためには、お客様に「もっと話していたい」と思わせる楽しい時間を提供する必要があります。会話を通して場を和ませ、打ち解けやすい雰囲気を作りましょう。

無理に盛り上げるのではなく、相手のペースに合わせながら、興味を引く話題を見つけるのがポイントです。また、笑顔や適度なリアクションを意識し、お客様が「楽しい」と感じる会話を心がけましょう。

さらに、ちょっとした気配りも大切です。ドリンクの減り具合を気にかけたり、さりげなく褒めたりすると、特別感を演出できます。「この子と過ごす時間は心地良い」と思ってもらえれば、場内指名の確率がぐっと上がります。

席交代の直前に場内指名を提案してみる

フリーで来店されたお客様に対しては、キャストが15~20分ごとに交代しながら接客するのが一般的です。この限られた時間の中で「もっと一緒にいたい」と思ってもらえれば、場内指名の可能性が高まります。

特に、交代のために席を離れる直前は、お客様が「もう少し一緒にいたい」と感じやすいタイミングです。この瞬間を逃さず、場内指名をしてもらえないか、さりげなく掛け合ってみましょう。「楽しい時間はあっという間ですね。もっとお話ししたいのにな」と少し寂しそうな表情を見せるなど、さりげなくアプローチすると、お客様も指名を意識しやすくなります。

また、お客様が指名しようかを迷っている場合は、「場内指名をしていただければ、もっとゆっくりお話しできますよ」と具体的なメリットを伝えるのも効果的です。押しつけがましくならないよう、笑顔で優しくおねだりするのがポイントです。

スタッフと信頼関係を築き応援してもらう

スタッフとの信頼関係を築くことも大切です。なぜなら、フリーのお客様に「おすすめのキャスト」を紹介する重要な役割を担っているのはスタッフだからです。

スタッフから推薦されるためには、日頃から真剣に仕事に取り組む姿勢が大切です。丁寧な接客を心がけ、礼儀正しく振る舞うことで、「この子なら安心してお客様に紹介できる」と思ってもらえる存在になりましょう。

さらに、スタッフとのコミュニケーションを大切にし、感謝の気持ちを伝えることも忘れてはいけません。ちょっとした場面で「ありがとうございます」と伝えるだけでも、関係はぐっと深まります。スタッフに応援してもらえれば、フリーのお客様の席への付け回しが増え、結果的に場内指名のチャンスも広がるはずです。

場内指名に関して気をつけたい点

場内指名をいただいたあとの対応次第で、お客様との関係は大きく変わります。適切な距離感を保ち、トラブルを防ぐためのポイントを押さえておきましょう。

本指名がいるお客様とは連絡先交換をしない

場内指名が入ったからといって、すべてのお客様に連絡先を渡してよいわけではありません。特に、本指名がいるお客様との連絡先交換は避けるべきです。

本指名のキャストが接客できない場合、一時的に場内指名を利用するお客様もいます。しかし、このような状況で連絡先を交換してしまうと、「自分のお客様を横取りしようとしているのでは?」と本指名のキャストの誤解を招き、キャスト同士のトラブルにつながりかねません。

連絡先交換だけでなく、過度なスキンシップや積極的な営業も控える必要があります。本指名のキャストを尊重し、お客様とは適度な距離を保ちながら、その場を楽しく盛り上げる接客を心がけましょう。長く働くためには、お客様だけでなく、同僚との信頼関係も欠かせません。

フリーのお客様とは積極的に連絡先交換を

フリーのお客様は、本指名につながる可能性のある貴重な存在です。場内指名後は、お客様との関係を深めるために積極的に連絡先を交換し、次回の来店につなげましょう。

いきなり連絡先を交換するのではなく、会話が弾んだタイミングで「もう少しお話ししたいので、よかったら連絡先を交換しませんか?」と、さりげなく誘うのがポイントです。強引にならず、自然な流れを作りましょう。

連絡先を交換したあとは、適度な頻度でメッセージを送り、距離を縮めていきます。フリーのお客様を大切にし、丁寧に関係を築くことで、本指名につながる可能性が高まります。

待機中もお客様に見られている意識を持つ

待機中の振る舞いも、接客の一部と考えましょう。お客様は、席に着いていないキャストの様子も遠くからしっかりと観察しています。

たとえば、頻繁に携帯を確認したり、スタッフとの雑談に夢中になったりすると、「仕事への意欲が低いのでは?」と思われる原因になります。待機中も背筋を伸ばし、落ち着いた表情を心がけることで、上品な印象を与えられます。

また、お客様と目が合った際には、軽く微笑むなどのさりげないアピールをすると効果的です。楽しそうな雰囲気や余裕のある姿を見せることで、「この子と話してみたい」と興味を引くきっかけになります。常に「見られている」ことを意識し、プロとしての姿勢を保ちましょう。

お客様に感謝の気持ちを忘れずに

場内指名をいただいたら、お客様に感謝の気持ちを伝えましょう。指名料を支払って選んでくれたお客様への誠意を示すことは、信頼関係を築くためにも欠かせません。

お礼を伝えるタイミングは、場内指名をもらった瞬間と退店時が理想的です。「ご指名ありがとうございます!とても嬉しいです」と笑顔で伝えるだけでも、お客様の満足度は大きく向上します。

退店時には、「今日は素敵な時間をありがとうございました。またお会いできるのを楽しみにしています」と伝えることで、心地よい余韻を残せます。さらに、後日お礼の連絡をすることで、一層の好感度アップを目指しましょう。

まとめ

場内指名は、新人キャバ嬢にとって、自分を知ってもらい、本指名へとつなげる大切なステップです。笑顔での接客や、お客様を楽しませる工夫をしながら、タイミングよく場内指名を提案することで、チャンスを広げることができます。また、スタッフとの信頼関係を築き、応援してもらうことも大きな力になりますね。

お客様への感謝の気持ちを忘れずに、一つひとつの接客を大切にすれば、自然と結果につながるはず。明日から、ぜひ意識して頑張ってみてください!