物語⑩までに書いた通り、
ごわみの最初のメインの仕事は、
海外に録音したテープをもっていく事。
ロサンゼルス、ロンドン、ニューヨーク。
ひどい時は、
午後にロスから戻ってきたら、空港にテープを持った人が待ってて、
同日の夕方にまたロスへ向かうなんて事もあった。
改めてなぜそんな事になるかというと、
①CM、ドラマなどタイアップ全盛期で締め切りがある
②人気プロデューサーの為、依頼の数がすごい
③音質は海外でこだわりたい
という事が重なっているからです。
また別の機会にふれますが、
ごわみはダンスミュージック大好きなので、
行った場所の中では、
ロンドンが大好きでした。
歩きや、メトロでいろんなとこいけるから、
レコード買いあさりにいったり、クラブ行ったりを満喫してました。
ロンドンではデーブというエンジニアによく仕事を頼んでいて、
デーブは「ミニストリー・サウンド・オブ・ロンドン」という、
超有名な大箱クラブに顔が利くからよくフリーで入れてくれました。
デーブとの思い出は楽しいものばかりだけど、
唯一苦い思い出が。
当時ネットはまだ発達していなかったから、
海外にサウンドの仕上げを頼んだ場合、日本にいる限り、
簡単に音源を聞いて確認できません。
それでも信頼して頼んでいるから、
小〇さんは、仕上がりにNGを出すことはありません。
あの曲を除いては。。。
globeの「Can't stop fall in love」という曲に関して、
ごわみは初めてかなり怒られて問題になりました。
ボーカルについてです。
日本人だから、録音時は、
「キャンストップ・フォーリン・ラブ」って歌ってるんですが、
デーブが英語的におかしいと言い出して、
「リン」をサンプリングして、
「キャンストップ・フォーリン・リン・ラブ」(リンをインに聞かせる)
に修正した方がいいと言い出して、
ごわみが勝手にOKしちゃったんです。
これはですね、
仕上げたテープ持って帰って聞いてもらったら、
あの優しい小〇さんにかなり厳しく怒られました。
英語圏に出す音源ではないし、リンを追加しただけで印象が変わるし、
曲の一番大事な場所なので。。。
結果、どうなったかは機会があれば、
音源聞いてみてください。
これ以降、
海外の現場での確認作業はよりシビアに行う事になったのですが、
そのうちその必要もなくなりました。
小〇さんが拠点をロスに移す事になり、
それに伴い、
ごわみもロスに家を借り、
ほぼほぼロスで生活する事になったからです。
ロスでの作業を小〇さんに逐一確認してもらえる環境になったからです。
ごわみが借りた家(コンドミニアム)は共同のプール付き、3LDK。
車はヴォルボのバン。
もうめちゃくちゃ楽しかったです。
ごわみロス在住編に続く。。。