1952年(昭和27年)のこの日、北海道・阿寒湖のマリモが国の特別天然記念物に指定された。
同時に、富山湾のホタルイカ群遊海面、鹿児島県出水市のナベヅル、高知県のオナガドリなども国の特別天然記念物に指定された。
マリモについてマリモ(毬藻)は、淡水性の緑藻の一種である。球状の集合体を形成するが、球状体一つがマリモの一個体単位というわけではなく、この球状体を構成する細い繊維(糸状体)がマリモの個体としての単位である。
阿寒湖のマリモ
画像元:tenki.jp
よく目にする球状の「マリモ」は、生物学的には「マリモの集合体」である。多くの生息地では、マリモは糸状体の形態で暮らし、球状の集合体を作らない。見た目は柔らかそうであるが実際には硬い藻であり、手で触れるとチクチクとした感触がある。
日本では、北海道及び本州の東北地方から関西地方の湖沼に点在して分布し、日本国外では、ヨーロッパ北部、ロシア、北アメリカなどに分布する。日本では、1897年(明治30年)に札幌農学校(現:北海道大学)の植物学者・川上瀧彌が阿寒湖の尻駒別湾で発見し、その形から「マリモ」という和名を付けた。
特に阿寒湖に生育するマリモは、直径が最大30cm程度と大きく、ビロード状の美しい球状を形態することやその希少性から、世界的に又は国家的に価値が特に高いものとして、文化財保護法により国の特別天然記念物に指定された。
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