1938年(昭和13年)のこの日、女優の岡田嘉子(おかだ よしこ、1902~1992年)と日本共産党員で新協劇団の演出家であった杉本良吉(すぎもと りょうきち、1907~1939年)が、当時日本領土であった樺太の国境を越えてソ連へ亡命した。
ソ連で二人はスパイ容疑で国家警察に逮捕され、岡田は禁錮10年・強制収用所送りとなり、杉本は国家反逆罪で銃殺された。
戦後、岡田はモスクワ放送局(後のロシアの声)に入局。日本語放送のアナウンサーを務め、11歳下の日本人の同僚で、戦前の日活の人気俳優・滝口新太郎(たきぐち しんたろう、1913~1971年)と結婚し、穏やかに暮らした。また、現地の演劇学校に通い、演劇者として舞台に再び立っていた。